「WordPressをAMP対応しようと思うんだけど、メリットはあるの?」
ページ表示速度が上がるというメリットはありますが、ブロガーにとってはデメリットのほうが大きいです。
私は当ブログを2021年5月に完全AMP対応しましたが、あまりにもデメリットが目立ってきたので2021年7月25日にAMP対応をやめました。
私がAMPに対して感じているデメリット(ブロガーにAMP対応をオススメしない理由)は以下の通りです。
- ブロガーにAMP対応をオススメしない5つの理由
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- グーグルアドセンスのAMP自動広告を表示しているAMP化したページを開くと、フラッシュのようなものを伴いながら表示される。
- グーグルアドセンスのAMP自動広告を表示しているページのレイアウトが崩れる。
- グーグルアドセンスのAMP自動広告ではアンカー広告が表示されない。
- グーグルアドセンスのAMP自動広告のコードを外したとしても、AMP化を解除しない限りいつまで経っても自動広告が表示される。
- 2021年6月にAMP優遇が終了したから。
主にグーグルアドセンスのAMP自動広告に関する不具合が生じるので、広告を扱っているサイト運営者の方にはAMP化をオススメしません。
また、AMP対応しているページを検索結果の上位に表示されるような優遇措置をとっていたグーグルがAMP優遇をやめたので、無理してAMP化するメリットもなくなりました。
これからAMP化を検討しようとしている方は、広告取り扱いの有無に関わらずやめておいたほうが無難です。
さて、それではもう少し掘り下げた内容について解説していきます。
目次
AMP化のデメリット① – 怪しい挙動
AMP化したページにグーグルアドセンスのAMP自動広告を表示すると、JavaScriptでレスポンシブ対応しているのかどうかわかりませんが、フラッシュのようなものを伴いながらページが表示されます。
単純にこれはウザいですし、それと同時に怪しさや危険な感じがするので私ならこんなページからは離脱します。
補足説明として、ブログテーマを変更してもこのフラッシュのような現象が改善されることはありませんでした。
AMP自動広告ではなく普通の自動広告にすれば、このような現象はなくなります。
AMP化のデメリット② – レイアウト崩れ
グーグルアドセンスのAMP自動広告を表示していると、CSSで設定しているコンテンツ幅よりも右側にずれて広告が表示されました。
申し訳ございません。広告がずれて表示されている状態の画像を取り忘れてしまいました。
このずれをCSSで調整しようとしましたが、全くうまくいきませんでした。
ただ、AMP自動広告ではなく普通の自動広告にすれば、CSSで設定しているコンテンツ幅の中に綺麗に納まります。
AMP化のデメリット③ – 特定の広告未対応
グーグルアドセンスにはスマホサイズ画面のページの上部に固定表示されるアンカー広告がありますが、AMP自動広告を設定しているとアンカー広告が表示されません。
アンカー広告は見る側からしたら無いほうが見やすいですが、収入を得たい側からしたら収益を獲得できる可能性が高い要素です。
これはAMP化した状態で普通の自動広告に変えても改善されません。
AMP解除と普通の自動広告設置でアンカー広告が表示されるようになります。
AMP化のデメリット④ – AMPキャッシュ削除できない
AMP自動広告のコードを消してもAMPを維持している限りはGoogleのAMPキャッシュが残ったままになっているので、こちらの意思に関係なく勝手にAMP自動広告が表示されます。
グーグルアドセンス側でAMP広告をオフにしても、この問題を解決することはできませんでした。
他にも色々試してみましたが、自力でAMPキャッシュを削除することはできませんでした。
⇒GoogleのAMPキャッシュを更新する方法を色々試してみた結果
AMPを解除したらAMP自動広告は表示されなくなりました。
根本的な解決ではありませんが、AMPキャッシュの悩みから解放されたので良かったです。
AMP化のデメリット⑤ – AMP優遇終了
元々はAMP対応することでページ表示速度が速くなる⇒ユーザビリティが向上する⇒もっと快適にGoogle検索エンジンを使ってもらう、という目的でグーグルがAMP対応したページを優先的に検索上位表示していましたが、2021年6月にこの優遇はなくなりました。
おそらく、結果が出なかったことが一番の原因でしょう。
一般ユーザーが「このページはAMPだから見よう」とはならないでしょうし、ほとんどの人がAMPを知らないし気づきもしないはずです。
それにインターネット通信速度が向上してきているので、AMPの存在意義が薄くなってきたのだと思います。
何にしても、AMP優遇が終了してしまったのでAMPを維持する意味はほとんどありません。
もしかしたら、今後ちゃぶ台返しのようなことが起こるかもしれませんが、ひとまずは気にする必要はないでしょう。
今回と同じような感じで取り下げまたは終了⇒別の新しいサービスとして進化していったグーグルのサービスは沢山あるので、将来的に第2のAMPみたいな何かができるかもしれません。
このようにグーグルが推進しだしたAMPという仕組みをグーグル自ら取り下げていくスタイルは嫌いではありませんが、振り回されるこちらの身になってほしいものです。
AMP化を解除したら検索順位は下がるの?
当ブログでは全くの無風です。
AMP優遇が終了する2021年6月以前であれば影響はあったかもしれませんが、2021年7月では検索順位に変動はありませんでした。
ただ、難関キーワードで上位表示できている場合は、AMP解除による順位変動のリスクが高そうなのでやめておいたほうが無難です。
AMPの維持と解除を天秤にかけた時に、どちらのほうがデメリットが大きくなるかというのが一つの判断材料になりそうです。
AMP化を解除したらページ表示スピードはどれぐらい下がるの?
ページ表示スピードをスコア表示してくれるPageSpeed Insightsで、AMP対応時とAMP解除後を計測した結果が以下の通りです。
デバイスの種類 | フルAMP対応時 | AMP解除後 |
---|---|---|
モバイル | 92 | 56 |
PC | 99 | 84 |
※PikoPikoBlogで初めて書いたページを計測対象にしています。 |
AMPをやめることでページ表示速度が落ちるのは仕方がありません。
もし絶望的に悪くなった場合はPageSpeed Insightsから提案される改善項目の中から取り組みやすいものを選んで、少しずつ変えていくと良いでしょう。
AMP優遇が終了したけど他のWebサイトはどうしてるの?
2021年7月27日時点の情報ですが、AMPの恩恵が大きかったであろうニュースサイトは以下のような状況になっています。
Webサイト名 | AMP状況 |
---|---|
Yahoo!JAPAN | 維持 |
NHK | 維持 |
読売新聞 | 維持 |
朝日新聞 | 維持 |
日本経済新聞 | 未対応 |
日本経済新聞は元々AMP未対応だった可能性が高いですが、ほとんどのニュースサイトがAMPを維持しています。
Google検索結果で表示されたページをスマートフォンで見てみると、AMP対応したページにはそれとなくAMPと分かるような表示がされています。
AMP化によるデメリットがない場合は解除しなくても問題はありません。
ただ、これは本当に仕方のない事ですが、グーグルに振り回されてる感じは否めません。
はい、ということで、WordPressをAMP対応した場合、ページ表示速度が上がるというメリットはありますが、グーグルアドセンスを取り扱っているブロガーにとってはデメリットのほうが大きいです。
以下のように、主にAMP自動広告に不具合が生じたので、私はAMPを解除しました。
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- グーグルアドセンスのAMP自動広告を表示しているAMP化したページを開くと、フラッシュのようなものを伴いながら表示される。
- グーグルアドセンスのAMP自動広告を表示しているページのレイアウトが崩れる。
- グーグルアドセンスのAMP自動広告ではアンカー広告が表示されない。
- グーグルアドセンスのAMP自動広告のコードを外したとしても、AMP化を解除しない限りいつまで経っても自動広告が表示される。
- 2021年6月にAMP優遇が終了したから。
AMPの仕組み自体は悪いものではありませんが、ブログで収益化しようとしている私には合いませんでした。
以上「ブロガーにAMP対応をオススメしない5つの理由」でした。